2024.03.15
日本では、この現代においても、子どもたちの人権が守られていない状態にあります。
まさか、と思われる方もおられるかもしれません。
しかし、次の文章を読んで、思い当たるできごとはないでしょうか。
「子どもは、大人から暴力をふるわれても、何も言えない」
「経済的に自立していないので、子どもは自由に意見を言うことができない」
「社会的に立場が弱いので、子どもは大人の言いなりにならざるを得ない」
上の文章の「子ども」を「私」に置き換えて読むと、さらに深刻さがご理解いただけるはずです。
子どもを取り巻くこうした社会課題に、長年立ち向かっているのが子どもNPOセンター福岡です。
さまざまな子ども・子育て支援活動を展開しておられるNPOで、
子どもの意見を聴く「子どもアドボカシー」活動も力を注いでおられます。
NPOの活動の原点にあるのは、社会的使命や高い理想です。
しかし、その活動が崇高に映れば映るほど、日常から遠い存在に見えてしまい
賛同者や協力者が増えにくいという問題にぶつかることがあります。
そのためKICHIでは、NPOからのご依頼をお受けする際
「社会課題に関心がない人にも伝わる表現」を心がけてクリエイティブにあたります。
ここでご紹介する「コドモのがたりプロジェクト」も、そうしたクリエイティブのひとつです。
「子どもアドボカシー」という言葉を聞いても、その意味を理解できる人は少ないでしょう。
それがゆえに一般の方への理解浸透が進みにくいアドボカシー活動。
「こうした現状を、新しい名称をつけることで解消したい」とのご相談を受けてネーミングに取り組みました。
「子どもが話すことや、その行動には、それぞれの理由、それぞれの物語があります。
だから、子ども一人ひとりの中にある物語に耳を澄まし、人権や個性を守りましょう。」
そんな思いをこめたネーミングです。
ロゴは、カジワラブランディングの藤岡さくらさんに制作いただきました。
子どもNPOセンター福岡は、年に数回、「子どもアドボカシー講座」を開催しています。
そのような場で「アドボカシーとは何か、この講座が目指すものは何かをお伝えするムービーをつくり、
講座のオープニングとエンディングで流したい」とのご依頼をいただきました。
こうして完成したのが、次のムービーです。
子どもNPOセンター福岡では、施設職員や学校教員を主な対象者として
「インフルエンサー養成講座」という名称の講座をなさっていました。
活動が大きく広がるように、との思いで名づけられていたようですが
もっと直感的に分かってもらえる名称のほうが良いと思われたため
「こどもによりみみ講座」というネーミングもご提案しています。
大人が求める答えを子どもからムリに引き出すのではなく
寄り道をするように子どもの話に耳を傾けてみましょう、というイメージです。
日本財団の助成を受けてスタートした「コドモのがたりプロジェクト」。
その活動報告書の制作に、子どもNPOセンター福岡の皆さまとともに取り組みました。
クリエイティブディレクター コピーライター 報告書制作 | 後藤 エミ |
アートディレクター (ロゴデザイン) | 梶原 道生 |
デザイナー (ロゴデザイン) | 藤岡 さくら |
ムービー制作 | 家子 史穂 (ハウスチャイルド) |
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