制作事例

2024.03.20

にじいろCAP 「にじトーク」

子どもが安心して意見表明できる場所を、学校に。

NPO法人 にじいろCAPの取り組みについて

子どもの意見を聴くことは、とても大切なこと。
いま日本では、社会的擁護(※)のもとで暮らす子どもの意見を聴くための
専門支援員が派遣される制度があります。
けれど本当は、あらゆる環境で暮らす、あらゆる子どもに
話したいことを話す権利、聞きたいことを聴く権利があるはずです。

「全ての子どもたちが、自由に話せる環境をつくろう。」
「いろいろな子どもたちが集う学校や施設での活動を充実させよう。」

そうしたビジョンを掲げ、学校でのアドボカシーをスタートされたのが
福岡県の筑後エリアに拠点を置く、NPO法人にじいろCAP。
新プロジェクトの名前は「にじトーク」です。

相談の場に、男の子が来ない問題を解消する。

にじいろCAPの皆さまは、「にじトーク」をスタートする約20年前から
小学校や中学校で「SOSの出しかた」プログラムを展開なさってきました。
これは「自分の身に危険が迫ったとき、またイヤな目に遭ったとき
言葉や行動でSOSを発信する方法」を子どもたちに伝えるプログラムで、
子どもの自殺を防ぐことにもつながるとされています。
子どもたちのSOSに耳を傾けてきた にじいろCAPは
コロナ禍ではLINE相談も行われていました。
しかし、相談を寄せてくれる子どもの男女比は、3:97(男:女)。
男の子たち(女の子たちも)の心にある “何らかの壁” を丁寧に見つめる必要がありました。

「男の子にも興味をもってもらいたい」という、にじいろCAPの皆さまのご要望を受けて、
KICHIでは、従来のNPOがやってこなかったであろうアプローチをご提案しました。


ポスター&チラシ

子どもたちに参加を呼びかける広報ツールは、次のような仮説にもとづいて表現設計を行いました。
—— 仮説 ——————————
 ◉子どもだって「誇れる自分」でいたい
 ◉子どもは大人のまねをしたいし、大人のように自立したい
 ◉上から手を差し伸べられる「弱者」になるのはイヤ
従来のアプローチは、こうした子どものプライドを尊重できていなかったかもしれない。
「子ども扱いされる場で、人は相談をしない」という前提に立って、子どもに呼びかけよう。
————————————————
子どもの福祉に関する広報ツールは、ふんわりとしたトーンのものが多いですが
それは本当の意味での子ども目線だろうか?と疑問を感じ、次のようなメインビジュアルにしました。
悩みながらも、自らの意思で打開しようとする、どこか大人な子どもたちが主人公です。

この広報ツールに対する子どもたちの反応は、予想をはるかに超えて大きく
男の子も、これまでにないほどたくさん参加してくれたそうです。

ロゴ&スローガン

2023年にスタートした「にじトーク」は、子どもたちの反応を確かめながら、
どんどんブラッシュアップされていきました。
子どもたちからは「にじいろのみんなが学校に来てくれたことが、パッと分かるようにしてほしい」
という声が上がることもあったそうです。 つまり、旗印が必要だったわけです。

また、にじいろCAPには「にじトーク」を全国に広げていきたいという目標がありました。
「シンボルマークや、主旨を端的に伝えるスローガンが必要」とのご相談を受けて
2024年にはロゴマークとスローガンを制作しました。

活動報告書の制作

「にじトーク」は、日本財団の助成を受けている事業のため、報告書の提出が必要なのですが
この報告書も、読んで楽しいものでありたいと考え、マンガのテイストを取り入れた誌面に仕上げています。
にじいろCAPの皆さまと力を合わせて作成した報告書です。
こちらからダウンロードできますので(全40ページ)、ご関心のある方は、ぜひご覧ください。


Creative

クリエイティブディレクター
コピーライター
報告書制作
後藤 エミ
デザイナー
(ロゴデザイン)
三元 早苗 (ヒダカデザイン)

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